MPx Replace v1.02

雑誌掲載履歴
iP! 2003年9月号(CD-ROM)
Windows100% 2003年8月号(CD-ROM)
Windowsの禁じ手ツール
TMPGEnc&WME9+α
DiGi/USER 2004年1月号


mpxrpl102.zip




作成のきっかけ


Waveファイルを部分的に取り出し、編集した後、元のWaveファイルに戻す
Wave ReplaceのMP2/MP3版があると、Waveへのエンコード/デコードの手間が
最小で済むはずと思い、作ってみることにしました。

機能

・取り出し
MP2/MP3ファイルの取り出し位置をフレーム単位で指定し、範囲指定された部分のみのMP2/MP3ファイルを作ります。
また、同名のINIファイルも作り、そこには、元ファイルの名前や、取り出した位置が記されています。

・置き換え(書き戻し)
部分的に取り出したMP2/MP3ファイルを、元のMP2/MP3の取り出した位置に戻します。


こんな時に便利

・MP2/3ファイルを部分的にちょっと編集したい時に、全体をWaveに変換して、編集ソフトに読み込ませていた場合
MP2/3からWaveに変換する処理が必ず必要になってきます。
このソフトを使えば、編集が必要な部分だけをMP2/3として直接取り出せるので、Waveへの変換処理も短時間で
済みます。
もちろん、編集したMP2/3を元の位置に戻せます。
また、編集に関係ない部分はWaveを経由せずに、そのままなので、音質の劣化を避けられます。

・MP2/3の曲ファイルの、サビの部分だけとかを手軽に指定して取り出せます。
再生しながら、開始と終了をクリック操作で指定できます。

・何らかの理由でMP3に保存されているIDタグ情報をすべて削除したい場合、取り出し部分を指定しなければ、
音データのみを取り出せます。

操作

1.Mpeg Audioファイルの読み込み
Mpeg Audio読込ボタンをクリックするか、ファイル名が表示される部分にエクスプローラからのD&Dで指定します。
選択できるファイルは、MP2,MP3と、MPA(DVD2AVIでMPEG2から分離される音声ファイル(中身はMP2)です。)
選択すると、Mpeg Audio情報が表示されます。
対象Mpeg Audioファイルにビットレート等の制限はありません。(多分)

ID3v1タグ、及びWAVEヘッダーが確認されると、Mpeg Audio情報の2段目にあり・なしが表示されます。

処理ログでは、以下のようなメッセージが表示されます。

・先頭にタグ情報(xxxxxバイト)があります
ID3v2タグもしくは、WAVEヘッダがあります。

xxフレーム目に想定外のヘッダー情報があります。
本来あるべき位置にヘッダー情報がない場合に表示されます。(0x??????)

・VBR(可変ビットレート)の可能性があります。
メッセージそのままです。
これが表示されると、MPx replaceで扱えないと判断します。

・xx分 xx秒で解析を終わります
フレーム解析中に、解析位置以降にフレームがないと判断された場合表示されます。

・想定外のフレームサイズです。
推定される演奏時間より1秒以上手前で、想定外のヘッダー情報がある場合、表示されます。
これが表示されると、MPx replaceで扱えないと判断します。

Mpeg Audioファイルとして規定外の情報があると、以下のメッセージを表示します。
サンプリング周波数がreservです。解析を中断します。
・ビットレートが不明なため、処理を中断します。


2.取り出し位置の決定
フォーム下部のMediaPlayerで再生し、取り出し開始部分になったら、「開始」ボタンをクリックします。
すると、フレーム番号と、分、秒が、開始の右に表示されます。
同じように、取り出し終了部分になったら、「終了」ボタンをクリックします。
すると、フレーム番号と、分、秒が、終了位置の右に表示されます。

フレームの数値は、表示右のアップダウンボタンで1ずつ修正できます。
また、フレーム表示の部分をクリックすると、キーボードより直接、値を入力することも可能です。

開始フレーム位置から再生します。
再生を停止します。(上のアイコンと入れ替えで表示されます)
取り出し範囲内を再生します。
制限された再生範囲を解除します。
取り出し終了フレーム以後3秒を再生します。
取り出し終了フレーム以前3秒を再生します。


3.MP2/MP3の取り出し

指定した範囲を新たにMpeg Audioファイルとして保存します。

開始フレームから終了フレームまでを新規にMP2/3ファイルとして保存します。
ファイル名には、開始フレームと終了フレームの番号が()で括られ付加されます。

特殊な場合として、
ファイルを読み込んだ直後に、取り出しをすると、フレーム解析が正常に済んでいる部分をすべて
保存するようになっています。
この場合、音声データのみのMP2/MP3ファイルが保存されます。※IDタグはすべて無視されます。


4.置き換え

をクリックすると、4.で作成したiniファイルを要求してきますので、選択します。
後は、自動で、取り出したMP2/MP3を開いて、元ファイル名に-repを付加したファイルを
置き換えたMP2/MP3ファイルとして新規に作成されます。

-repが付加されたMP2/MP3ファイルを、取り出し開始位置の少し前から再生してみると、
取り出し開始位置から編集したMP2/MP3の内容に置き換わっていることが確認できます。

なお、取り出しだMpeg Audioファイルを編集した場合、layer,bitrate,サンプリング周波数、チャンネルモードに
変更を加えた場合、安全のため、書き戻しはできないようにしてあります。

5.設定

INIファイルを作成しない・・・取り出しのみの目的で、後で置き換え(書き戻し)はしない場合、INIファイルは必要ないので、
チェックを入れれば、単に、MPxファイルのみを作ります。
MPxを読み込んだら即再生する・・・フレーム解析終了後、扱えるMPxファイルの場合、チェックを入れれば、即再生します。


6.その他

v1.02からソフト終了時にフォーム終了時の位置と、設定のチェック状態をmpxrpl.iniに保存するようにしました。

注意事項

・可変ビットレート(VBR)については、一切考慮していません。
・ファイルの前半に大きなサイズのIDタグが保存されている場合、稀に、取り出し部分がずれて取り出されて
しまうことがあります。


インストール・アンインストール

当アーカイブを解凍後、mpxrpl.exeを実行してください。
レジストリは一切いじりませんので、アンインストールは
mpxrpl.exeとmpxrpl.iniを削除するだけで済みます。

開発環境

Windows2000 SP2
Visual Basic V6 Learning Edition (Visual Studio SP5)

動作環境

Windows98SE,Me,2000,XPで確認しております。
当アーカイブにはランタイムを添付しておりませんので、起動時に
DLLに関係するエラーが発生する場合は、
http://www.vector.co.jp/soft/win95/util/se152941.html
にあるランタイムセット等を使用するといいでしょう。
まれに文字化けが発生する場合も上記ランタイムをインストールすると
直る可能性があります。


免責・その他

このソフトは、フリーソフトとして公開します。
著作権は、作者が保有します。
このソフトに起因すると思われるトラブルにより、何らかの損害が生じたとしても
作者は責任を負えません。すべては、自己責任の上、お願いします。
二次配布は自由に行って構いませんが、その際にアーカイブを改変することは禁止します。
なお、パソコン雑誌等のCD−ROMにて、ソフトを収録する場合は、必ず事前にメール
(yakki_@hotmail.com)で連絡ください。
これは、 どの雑誌で紹介されているのか作者として把握したいことが第一の理由です。


更新履歴

v1.02 2003.6.6
・WAVEヘッダーとID3v1タグ有無の表示をMpeg Audio情報の方に移動した。
・処理ログのメッセージを変更した。
・フレームの値を直接入力できるようにした。
・終了フレームの直前、直後3秒の再生ができるようにした。
・設定オプション欄を設けました。
・終了時のフォーム位置と設定オプションの内容を保存するようにした。

v1.01 2003.5.29
・MP2/3ファイルを読み込んで、取り出しをした場合に、最後の1フレームが取り出せないのを修正
・上記の修正に伴い、iniファイルの仕様を変更しました。
・IDタグの解析精度を向上された。
・フレーム解析が正常に終わらなかった場合に、操作をできなくなるようにした。

v1.00 2003.5.27
・作者環境にて、ほぼ処理が安定してきたため、正式版として公開
・Mpeg AudioファイルのD&Dでの読み込みに対応した
・取り出したMpeg Audioを書き戻すときに、属性に変更がないかチェックするようにした
・取り出し単位を分・秒からフレーム単位に変更した

v0.03 2003.5.26
・IDタグやWAVEヘッダーが保存されているMP3のフレーム解析処理を改善した
・取り出し終了位置で、フレーム解析が正常に行われた所まで指定できるようにした。

v0.02 2003.5.25
・取り出しの位置指定を、分・秒にした。
・位置確認のため、MediaPlayer6.4相当を搭載した

v0.01 2003.5.24
必要最低限の機能を搭載したので、試作版として公開します。